この夏、上海では古代文明から近代美術、そして現代デザインまで、時空を超えた3つの国際的な大型展覧会が開催され、多彩な文化体験を観客に届ける。
一天世界:Graphic Design in Japan
会期:2025年7月26日 ~ 2025年8月23日
会場:復星芸術センター(上海市黄浦区中山东二路600号)
日本グラフィックデザイン特別展「一天世界:Graphic Design in Japan」は、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が主催し、原研哉、北川一成、佐藤可士和、玉置太一など、日本を代表する100名以上のクリエイターの代表作を展示する。ポスター、パッケージ、デジタルメディア、ロゴ、空間展示など多様なメディアを通じて、日本の視覚言語の進化を5つのセクションで紹介する。会場3階では日中のデザイナーによる対談ドキュメンタリーも上映され、AI時代におけるデザインの価値や未来についての議論が展開される。
近代をつくる:パリ・オルセー美術館からの芸術の至宝
会期:2025年6月19日 ~ 2025年10月12日
会場:浦東美術館(上海市浦東新区滨江大道2777号)
パリ・オルセー美術館と浦東美術館が共同で開催する特別展「近代をつくる」では、オルセー美術館の所蔵品の4分の1以上にあたるコレクションが上海に集結。キュレーターのステファヌ・ゲガンが5つのセクションで構成した没入型の展示空間を通じ、19世紀から20世紀初頭にかけての近代美術の形成過程を紹介する。印象派やポスト印象派の名作を含む珠玉の作品群が一堂に会し、西洋近代美術の軌跡を体感できる。
ピラミッドの頂へ:古代エジプト文明大展
会期:2024年7月19日 ~ 2025年8月17日
会場:上海博物館(上海市黄浦区人民大道201号)
「ピラミッドの頂へ:古代エジプト文明大展」では、エジプトの7つの主要博物館およびサッカラ地域の最新発掘成果から、492組788点の貴重な文物を展示している。ツタンカーメン、アメンエムハト3世、ラムセス2世のファラオ像をはじめ、木棺のセット、王妃の金製品、さらに新発見の彩色木棺や動物ミイラ、彫像などが並ぶ。展示品の95%以上がアジア初公開となり、古代エジプト文明の壮大な姿を余すところなく紹介する。
この夏、上海ではデザイン、近代美術、古代文明という三つの異なる視点から、過去と未来をつなぐ文化の饗宴が繰り広げられる。