上海美術映画製作所旧址がリニューアル XRで中国アニメの名作を体感
6月19日、上海市静安区万航渡路618号にある上海美術映画製作所の旧所在地にて、リニューアル整備された「美影源」園区第1期の試験運営が始まった.園区では、中国アニメーションの歴史を紹介する特別展やXR没入型体験展、アート展、IP関連商品の旗艦店などが公開されている.
同所在地は、上海美術映画製作所の旧址として知られ、《大鬧天宮》《ナーザの大暴れ》《おたまじゃくしがお母さんを探す》《ひょうたん童子》《三人の和尚》《九色鹿》など、多くの中国アニメーション作品が生まれた場所とされる.500本を超える作品が制作され、中国アニメーションの発展を支えた拠点として位置付けられている.
今回公開されたのは、「フレーム・源–上海美術映画製作所『中国アニメーション学派』特別展」、黄小眠「七十二悟」アート展、《大鬧天宮》XR没入型体験展の三つのテーマ展と、上海映画グループ初のIP文化消費・交流体験空間「上影元品」旗艦店.
「フレーム・源–上海美術映画製作所『中国アニメーション学派』特別展」は、中国アニメーション学派の形成と発展をたどる展示で、民族的要素、制作技法、東洋的な美意識を軸に構成されている.会場には《大鬧天宮》《ひょうたん童子》《三人の和尚》《九色鹿》などの関連資料や作品紹介が並び、上美影作品が持つ造形、筆墨、音楽、物語表現などの特徴を紹介している.
上海美術映画製作所は、中国初の水墨アニメーション《おたまじゃくしがお母さんを探す》をはじめ、独自の美術表現を取り入れた作品で知られる.今回の特別展では、「他人を模倣せず、自分自身を繰り返さない」という創作理念にも触れながら、中国アニメーションが独自の表現を模索してきた過程を示している.
《大鬧天宮》XR没入型体験展では、デジタル技術を活用し、来場者が作品世界に入り込む形で物語を体験できる.ヘッドマウントディスプレイを装着すると、霊霄殿や東海竜宮などの場面が再現され、天兵天将との対戦や金箍棒を手に入れる場面などを体験できる.このほか、竜宮巡遊、御馬監巡査といった着席型体験プログラムや、モーションキャプチャーを使ったインタラクティブ体験も用意されている.
同時にオープンした「上影元品」旗艦店では、上海美術映画製作所のクラシックIPや新しいアニメーションIPを活用した関連商品を販売している.店内では現在、《大鬧天宮》シリーズの商品を中心に展開しており、今後は《ひょうたん童子》シリーズの吊り下げ人形や小型フィギュアなども順次発売される予定.
試験運営にあわせ、園区では複数の優待施策も実施している.三つのテーマ展を鑑賞できる共通券は50元で、「フレーム・源–上海美術映画製作所『中国アニメーション学派』特別展」の単独チケットは20元.旗艦店では、購入金額に応じたプレゼント、先行発売商品の限定特典、打ち合わせ型の抽選企画、一定額以上の購入者へのテーマ展連動チケット進呈なども行われる.
正式公開を前に、周辺住民やアニメファンが現地を訪れ、開放時間を尋ねたり写真を撮ったりする姿も見られた.近隣住民からは、上海美術映画製作所が子どもの頃の記憶と結びついた場所であり、旧址の再整備によって地域に新たな文化・観光スポットが生まれることへの期待の声が上がっている.




