オリジナルミュージカル『TOKINE(時音之旅)』、上海音楽学院にて上演
2025年6月13日から15日まで、上海音楽学院(汾阳路校区)排演中心308室にて、オリジナルミュージカル『TOKINE(时音之旅)』が上演された。指導は同学院国際教育学院。脚本・作曲を手がけたのは、日本人留学生で中日ハーフのアーティスト、Shimy莎莉(シャイミー)。彼女の実体験と文化的背景が物語に深みを与えている。
日本で育った日中ハーフの少女・夢野時音(ゆめの ときね)は、亡き母が遺した楽譜と朱鷺の羽を手に、初めて上海を訪れる。母の願いは、「この楽譜を祖母に届けてほしい」というものだった。しかし目的地が見つからず、行き場を失った時音は、忍者に憧れる不思議な少年・魏来(ウェイライ)と出会い、「朱鷺旅館」という小さな民宿に身を寄せることに。
そこに暮らすのは、音楽を極端に嫌う頑固な女主人・李淑華(リー・シュウホア)だった。
ある夜、母の遺した羽根が光を放ち、朱鷺の友友(ヨウヨウ)と玉玉(ユィユィ)が現れる。
彼らの導きで、時音は母と祖母にまつわる“ある秘密”に近づいていく。
音楽とともに途絶えた家族の記憶。朱鷺の羽がつなぐ奇跡の力が、時を超えて三世代の想いを呼び覚ます──。
制作チーム集合写真
舞台は、朱鷺の変身シーンや伝承的モチーフを織り込んだ演出によって、観客を幻想と現実の狭間へと誘う。キャストたちの繊細な演技と圧倒的な歌唱力が物語の情感を増幅させ、観客からは「心を揺さぶられた」「文化が自然に融合していた」といった高い評価が寄せられた。
舞台上のShimy莎莉
Shimy莎莉は、上海音楽学院23級ミュージカル声楽専攻の大学院生で、李涛教授に師事し、金晓曦による芸術指導を受けている。また、音楽分野におけるインフルエンサーとしても知られ、SNSフォロワー数は4万人を超え、総動画再生数は5000万回を突破している。
上演中の様子
上演中の様子
上演中の様子
『TOKINE(时音之旅)』は、音楽と演劇が交錯するこのミュージカル、現代における「越境する感情のかたち」を静かに、しかし力強く観客に問いかけた。




